ワープロやパソコン機器の発展に伴い、
手書きの手紙は極端に少なくなってしまいました。
年賀状や暑中見舞いですら、そうなのですから、保護者の方に送るハガキなども印刷物で送って、終わらせようとしているところは多いです。
以前に歯が痛くなって歯医者に行ったのですが、
3日後に1通のハガキが届きました。
そこには、定型文で印刷された挨拶と、
来院への感謝の言葉がありました。
全く出さないよりは、出した方がいいのだろうという考えは分りますが、このようなハガキだと、いかにも事務的な作業のような感じがして、もらっても気持ちのいいものではありません。
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手書きの手紙は、手間と時間が掛かるものです。
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相手のことを思わなければ気持ちも入りませんし、伝わるものも伝わりません。
1人に向けたメッセージを投げるということは、相手の心に届かなければ何の意味もないのです。ましてやお子さんを預けて下さり、最初の体験授業に参加してくれたことへの感謝の気持ちを伝えるために出すのですから、その思いを受け取っていただくための配慮は、必要だと思われます。
それと同時に、
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「人は自分に関心を持ってくれる人を好きになる」
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という特性があります。
手紙を出す行為というのは、特定の人に向けられた行為です。
その手紙の中に書かれていることは、自分の塾を選択してくれた保護者の方に対して送る感謝の言葉ですから、受け取る方は
・「関心を寄せてくれる人」
・「存在を認めてくれる人」
・「私のことを理解しようとしてくれる人」
と認識し、あなたと更にコミュニケーションを取ろうとしてくれます。
また、手紙が一つのきっかけになりますので、次に塾に来る際の話題にもなり、2回目の来塾をさせやすくなります。つまり、足を運びやすい身近な学習塾となるわけです。
そして、手書きの手紙を送るメリットの最大効果は、簡単に捨てられないということです。
折り込みチラシ、DMなどの印刷物は、そのほとんどが“売り込み”を主体とする内容のため、
一時保管はされたとしても、いずれ捨てられることになります。
しかし、手書きの手紙は、保護者の方や生徒さんへの感謝の言葉や、共感する内容のものが書かれているわけですから、そう簡単には捨てられることがありません。
多くのライバルが、保護者や生徒さんのもとに印刷物(情報)を届けても、その相手方に情報が残されていなければ、すぐ忘れ去られていきます。このことは、普段からあなたも経験されていることでしょう。
一週間前に届いたチラシの内容を覚えていますか?その情報はいつでも「すぐに取り出せる」ようになっていますか?
おそらく、答えは「いいえ」でしょう。
保護者の方もまったく同じです。
しかし、手紙で印象を付けておけば、相手の記憶に残すことができます。たとえその手紙の内容を忘れたとしても、あなたのことは覚えているものです。
そうすると、次回の利用が1年後だったとしても、その情報は生徒さんの頭の中にあるのですから、選ばれる確率は他の学習塾と比べて高くなっています。
手書きの手紙には、これほどの効果があるのです。
●まとめ
1通の思いを込めた手紙には、顧客とつながる効果がある。